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勤務初日、認知症女性とのお散歩はヒヤヒヤでした

老人ホーム勤務初日の出来事

勤務初日、認知症女性とのお散歩はヒヤヒヤでした

HN:きりん
年齢:40代
性別:女性

 

認知症の高齢者を介護する中での苦労の一つとして、徘徊のために目を離せないということがあります。

 

10年前、私(女性)が30才のときに老人ホームで働き始めた日のエピソードです。

 

 

ヘルパー2級をとって、有料老人ホームで働きだした日のことです。認知症の女性の利用者と、散歩に行ってくるように言われたのです。

 

おそらく勤務初日の私に、できるだけ簡単でリラックスできる仕事をと先輩が気を使ってくれたのだと思います。

 

 

ただ、介護の仕事も初めてで、その利用者もどんな方かわからない状態でしたので、とんでもなく緊張感のある散歩になってしまいました

 

その利用者Aさんは、とにかく健脚でした。そして認知症の方特有の症状で、「うちに帰らなきゃ!」と必死です。こうなるとなだめるのも大変です。

 

 

「もうすぐお茶の時間です。お茶菓子も用意してありますからお茶を飲んでいきませんか」

 

と言っても

 

「私は忙しいんです!帰らせていただきます」

 

とおっしゃって、びっくりするような早さで小走りされるんです

 

 

ホームの近くには電車が走っていることもあり、もしここでAさんを見失って線路にでも入られてしまったら…と私は気が気ではありませんでした。

 

勤務初日なのに、なんでこんな恐ろしい仕事をさせるんだと先輩に対して恨めしい気持ちにもなりました。

 

 

必死にAさんのあとを歩いて(走って)いるうちにAさんも疲れたのか、ペースがだんだんと落ち、「しかたがない。お茶をごちそうになっていきますか」とホームに戻ってくださいました。

 

無事にホームの中に入れたときは本当にほっとすると同時にどっと疲れました。

 

 

認知症の方が徘徊されるのはその方なりの目的があるからだとよく言われますが、このAさんの場合も帰るべきおうちには幼い子供が待っていて、油を売っているひまなどないからなのです。

 

 

出されたお茶菓子に手をつけず「子供に食べさせてやろうと思って」と大事にしまっていました。

 

胃が痛くなるような緊張感とともに、いまだに忘れられない勤務初日の出来事です。

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